今日面白い話を聞きました。
イディッシュ語の先生が仕事でオランダに行った時の話なのですが、フリースラント(Fryslân)に行って郊外のSneekという街に行った折、中学・高校に当たる中等教育機関に見学に行きました。そこでゲルマ二ストの先生と話が盛り上がり、折角だから、ということで学校の見学をさせてもらうことになりました。通された教室(10年生)は近代的なもので、黒板などという前時代的なものはなく、スクリーンがかけられるのみ、ペンやノートなどという遺物はどこにも見られず、生徒一人ひとりにパソコンが与えられていたことにまずびっくりしました。
イディッシュ語の先生が仕事でオランダに行った時の話なのですが、フリースラント(Fryslân)に行って郊外のSneekという街に行った折、中学・高校に当たる中等教育機関に見学に行きました。そこでゲルマ二ストの先生と話が盛り上がり、折角だから、ということで学校の見学をさせてもらうことになりました。通された教室(10年生)は近代的なもので、黒板などという前時代的なものはなく、スクリーンがかけられるのみ、ペンやノートなどという遺物はどこにも見られず、生徒一人ひとりにパソコンが与えられていたことにまずびっくりしました。
そして、これはオランダの事情みたいなのですが、科目ごとに先生が使う言語(オランダ語・フリジア語Frysk・英語)を決めるそうです。化学は英語、歴史はフリジア語、文学はオランダ語…と言った風に。これにも驚いた。
その後そんなことも全部吹っ飛ぶほど驚いたのは、そのゲルマニストの先生の質問に対する生徒の反応。イディッシュの先生がそこにおられたので、次の質問がされました。
「イディッシュ語って知っていますか?それは何?」
その瞬間「その教室のほぼ全員の生徒」が挙手をし、なんと当てられた生徒がスラスラと
「イディッシュ語は西ゲルマン語系に属する言語で中高ドイツ語に淵源し…」
と答え始めたというのです。「知ってる〜、ユダヤ人の言葉でしょ~」くらいの答えを予想していたので、話を聞いてた私もぶったまげました。
さらにゲルマニストの先生が続けて、
「よろしい。ではイディッシュ文学について何か知っていることを教えてください。」
と質問すると、数人の生徒が挙手し、ある女生徒が答えて曰く、
「少し記憶が曖昧で自信がないのですが、アイザック・バシェヴィス・シンガーはイディッシュで著作をものしたように記憶しております」
と答え、ここまできたら隅で聞いていたイディッシュの先生、驚くというよりも、もう恥ずかしくていたたまれなくなったそうです。
果たしてフリジア語に関して同様の質問をされた時、この子達程に答えられるだろうか?
イスラエルで同じ質問を同じ歳の子にして、果たしてどれだけの子がきちんと答えられるのだろうか?
この話を聞いていたイスラエル人も「フリジア語ってなに?」というレベルだったので、ショックだったみたいです。
これを奇貨とし、皆少数言語に関し関心を持って学んでいければいいですね。僕もヨーロッパの言語に関しては穴が多いので、これを機にまたゲルマン諸語も勉強してみたいと思います。
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