一昨日にHealey著のA Brief Introduction to the Arabic Alphabetを紹介しましたが、私がシリア語を独習した際には、HealeyではなくThackstonのIntroduction to Syriacを使用しました。
著者のThackstonは、どちらかというとペルシャ文学研究で名高く、語学書もペルシャ語とアラビア語を出しているのですが、残念ながら私はシリア語の語学書しか使ったことがありません。
アラビア語の方はこの前図書館でパラパラと見た限りでは、なかなか良さそう。少し気になります。
さてこのIntroduction to Syriac、文字(Estrangela。シリア語を勉強する際、通常3種類の似た文字を学びます)を学んだ後、20課分の文法と練習問題(読解、シリア語への翻訳)、その後40ページほどの読解教材(アンソロジー)とど続いていきます。文典ではないので、文法の初歩からしっかりと勉強することができます。
ただ、この本には欠点が二つあります。
①練習問題の解答が別売り・間違い多数
②Estrangela主体なので母音符号を学ぶタイミングがない
①に関してですが、まあ別売りは仕方ありません。あるだけ良しとしましょう。
ただ、初心者、つまり語学書を読み進め、練習問題を解く段階で気づくレベルの間違いが大量に、しかもシステマティックにあります。ただ、20課が終わって以降の読解教材になった瞬間、間違いが一気になくなります。作者名義は一人だけですが、複数人で作成し、かつ真面目にチェックしなかったのではと思われます。要注意。
②、本書の印刷の状態がいいので、EstrangelaはEstrangelaで良く、途中からヤコブ・ネストリウス両派の文字も時々練習問題で出てくるのも構わないのですが、母音符号に関しては最初期の段階で触れられるのみで、その後一切出てきません。母音符号なしである程度読めるようになるのはアドバンテージかも知れませんが、実際問題として辞書を引く時に結構困るので、初めのうちくらいはあった方が良かった気がします。
以上二点に注意する必要がありますが、この本結構気に入ってます。
後期アラム語東方方言の一つであるシリア語は主にクリスチャンの間で使用されたので、キリスト教色が強い言語です。新約聖書の言語であるギリシャ語からの借用語・翻訳語も多く、構文にも影響を及ぼしています。ただ私自身はキリスト教にはあまり関心がなく、ギリシャ語もラテン語も出来ませんので、どうもシリア語にドップリ、という気には今のところなれていません。なんせ初めて新約聖書を読んだのはこの教科書で、ってくらいなので(世界的に類例が少ないのではと自負しています)。シリア語、文字も含めて好きなんですが。
さて、私のハンドルネーム(って最近言わないんでしょうか)のbarhebraeusは、実はこの本で初めて出会いました
ラテン名bar hebraeusさん、シリア語名バル・エブラーヤー(1226-1286)は13世紀シリア正教の司祭であり優れた思想家・知識人で、多数の著作があります。百科全書的なもの、哲学書、聖書註解、歴史書、神学書、科学書、天文学書等、浩瀚な書物をものしました。
正直この人のことをあんまり知らない(失礼)んですが、あんまり使用してる人がいなさそう(=ミーハーぽくない)なのと、アラム語が好きなのと、名前の意味が「ヘブライ人の子」という意味なのと、であやかって採用しました。
私の手元には以下の本があります。
あるだけで読んでませんが、機会があれば読んでみたいと思っています。
日本人による研究では、高橋英海先生による以下のような著作もあります。心から敬服。
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著者のThackstonは、どちらかというとペルシャ文学研究で名高く、語学書もペルシャ語とアラビア語を出しているのですが、残念ながら私はシリア語の語学書しか使ったことがありません。
アラビア語の方はこの前図書館でパラパラと見た限りでは、なかなか良さそう。少し気になります。
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さてこのIntroduction to Syriac、文字(Estrangela。シリア語を勉強する際、通常3種類の似た文字を学びます)を学んだ後、20課分の文法と練習問題(読解、シリア語への翻訳)、その後40ページほどの読解教材(アンソロジー)とど続いていきます。文典ではないので、文法の初歩からしっかりと勉強することができます。
ただ、この本には欠点が二つあります。
①練習問題の解答が別売り・間違い多数
②Estrangela主体なので母音符号を学ぶタイミングがない
①に関してですが、まあ別売りは仕方ありません。あるだけ良しとしましょう。
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ただ、初心者、つまり語学書を読み進め、練習問題を解く段階で気づくレベルの間違いが大量に、しかもシステマティックにあります。ただ、20課が終わって以降の読解教材になった瞬間、間違いが一気になくなります。作者名義は一人だけですが、複数人で作成し、かつ真面目にチェックしなかったのではと思われます。要注意。
②、本書の印刷の状態がいいので、EstrangelaはEstrangelaで良く、途中からヤコブ・ネストリウス両派の文字も時々練習問題で出てくるのも構わないのですが、母音符号に関しては最初期の段階で触れられるのみで、その後一切出てきません。母音符号なしである程度読めるようになるのはアドバンテージかも知れませんが、実際問題として辞書を引く時に結構困るので、初めのうちくらいはあった方が良かった気がします。
以上二点に注意する必要がありますが、この本結構気に入ってます。
後期アラム語東方方言の一つであるシリア語は主にクリスチャンの間で使用されたので、キリスト教色が強い言語です。新約聖書の言語であるギリシャ語からの借用語・翻訳語も多く、構文にも影響を及ぼしています。ただ私自身はキリスト教にはあまり関心がなく、ギリシャ語もラテン語も出来ませんので、どうもシリア語にドップリ、という気には今のところなれていません。なんせ初めて新約聖書を読んだのはこの教科書で、ってくらいなので(世界的に類例が少ないのではと自負しています)。シリア語、文字も含めて好きなんですが。
さて、私のハンドルネーム(って最近言わないんでしょうか)のbarhebraeusは、実はこの本で初めて出会いました
ラテン名bar hebraeusさん、シリア語名バル・エブラーヤー(1226-1286)は13世紀シリア正教の司祭であり優れた思想家・知識人で、多数の著作があります。百科全書的なもの、哲学書、聖書註解、歴史書、神学書、科学書、天文学書等、浩瀚な書物をものしました。
正直この人のことをあんまり知らない(失礼)んですが、あんまり使用してる人がいなさそう(=ミーハーぽくない)なのと、アラム語が好きなのと、名前の意味が「ヘブライ人の子」という意味なのと、であやかって採用しました。
私の手元には以下の本があります。
あるだけで読んでませんが、機会があれば読んでみたいと思っています。
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日本人による研究では、高橋英海先生による以下のような著作もあります。心から敬服。
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